トン先生のコラム  徒然 その4


16. 親として子供に伝えたいこと

子供を持つ親として色々、子供に教えておきたいことがあります。教育と言ってしまえば簡単ですが、それ以上に伝えていきたい事です。子供に対する親の願いはいつの時代でも同じだと思っています。

* 一番大切なのは命である。
物事に優先順位をつけるならば、一番大切なのは命であるといえます。人間として生まれて、まず、歩くのは前向きになっています。君の命はあなただけのものではなく、お父さんとお母さんの命でもあるのです。自分の命を大切にするということは、人の命も大切にするという行為につながります。世の中に生を受けた以上、自分で命を絶つことは、絶対に許されない行為です。もし、そうする人がいたなら、それはワガママで自己チュー。命というものを冒涜する大バカ者だと言えます。命を大切にしてください。命はつなげてゆくものです。

* なぜ、勉強しなくてはいけないのか?
理由1:この質問に明確な回答があります。将来、何になりたいかという目標が決まった時に、その目標を達成する為に勉強が必要になります。目標がまだ決まらない時には、どの方向に進んでも良いように準備するという意味で、勉強が必要です。
理由2:学生の仕事は勉強である。仕事を一生懸命することは大切なことです。勉強は、他人のためにするものではなく自分のためにするものです。
理由3:大きくなって、人に頼らず生活を自分でするためには、仕事につくことが必要です。そのためには勉強が必要なのです。手に職を持っていることは、生きていく上でとてもよいことだと思います。
それと、受験というのは人を蹴落とす競争ではありません。自分との戦いではありますが、人を押しのけて競争するものではありません。

* 将来の決定
色々な職業があります。学校の先生、八百屋さん、電車の車掌さんなどなどです。
私は、中学校の頃、漠然と医者になりたいと思っていました。あくまでも漠然とですが、自分が小さい頃病気がちで、いつも医者にかかることが多く、苦しい時に助けてもらっているという意識が強く、その経験が医者を目指したきっかけです。私の父はもう亡くなったのですが、私が中学生の頃に言った言葉があります。"どんな職業でも良いのだが、一生懸命やったら、人に感謝される職業に就きなさい"とても良い考え方だと思っています。色々な職業がありますが、私の医者の職業というのは、一生懸命治療したら、患者様が"ありがとう"といってくれます。そういう意味で私は、自分の仕事が天職だと思っています。
職業に上下はありません。貴賎もありません。適性というものはありますが、優劣はありません。

*時間は短い
 あっという間に時間が過ぎます。光陰矢のごとしです。中学生活、高校生活もあっという間に6年が経ちます。つまり、計画性をもって日々おくっていないと痛い目に会います。まずは、まずは1週間の計画を立てて地道に、地道にゆっくりじっくり継続して日々を送ることです。

*努力が必要
 何事も努力です。ある一定の期間においては、努力が報われないこともありますが、長い目でみると、努力は必ず報われます。また、努力しないと決して成功しません。"努力をして成功しないこともありますが、努力しないと決して成功しません"
ということです。

*集中力が必要
 ものごとをやるときに大切なのは、集中力です。試験前などは特に、必ず集中力が大事です。集中力の無い人は、人生がいい加減になってしまうことが多いようです。人間の記憶力は長くて3週間しかもちません。

*親というもの
 どんなことがあろうとも、親は子供の味方です。親というのは子供の幸せを心から願い育てています。いいことをしたときも、悪いことをしたときも、すべての事象において親は子供を守ります。これから、生きていくうえで、辛いこと、悲しいこと、いやなことがいっぱいあると思います。その時は、素直に親にも相談しなさい。もう一度、言います。"親は子供の味方です"

*世の中なかなか自分の思うように行かないのが普通
 これから色々なことを体験するうちに、うまくいかないこともいっぱい出てきます。しかし、それが普通だと思っていなさい。でも、うまく行かせるように努力しなさい。うまくいかないことを行かせるようにするには努力以外にはないのです。また、あまりうまくいかないときには、焦らず、しばらく待ってみるのも一つの方法です。八方塞がりの時はしばらく待つ余裕も必要になることがあります。不思議ですが、そうするとなぜか次第に良い方に向かうことがあります。

*背筋を伸ばして姿勢を良くすることの意味
 美しいという観点から行けば、背筋を伸ばしてきちんとすることは、非常に綺麗なことです。最近の日本人は、特に若い方は、姿勢が悪く、だらしなくしている人が多いのは、見ていて非常に残念です。国民がみんな元気が無く、だらしなく、世界的に見ても、非常にカッコの悪いものです。ジーンズをだらしなくはいているのも、いったいどこがカッコいいのやら?世界的レベルの審美眼を持つことが大切です。
姿勢をきちんとすることは健康に良いことです。姿勢が悪いと消化も悪くなります。猫背になると、お腹も出てきて、歩き方もおかしくなり、腰痛の原因になります。きちんと背筋を伸ばして、お腹をへこめ、胸を張っていることが、いちばんカッコいいのです。そうすると元気に見えて、幸せもよってきます。猫背の人のところには幸せは来ないのです。なぜかというと元気に見えないからです。

*食事を綺麗に食べることができるということ
 最近の子供たちは、バッカリ食べということをよくします。これは親のしつけがきちんとしていないから起こるようです。これを続けていると栄養が偏ります。日本の家庭の食事の文化が今、崩壊の危機にあります。ご飯が主食、おかずが副食という基本的な食べ方は、お口の中でものが混じり、噛むことで調和がおこり、美味しく食べられるというメリットがあります。また、味覚も進歩します。箸の持ち方、お茶碗の持ち方、すべてきちんとしている方が綺麗です。それはとりもなおさず、食材に対する尊敬になります。つまり、"命を頂きます"ということにつながってゆくのです。

*時間に正確
 当たり前のことです。時間に遅れるというのは、相手の人に迷惑をかけているということです。仕事ができる社会人は、まず、時間に遅れません。約束したら、大体5分前に行くのが常識です。どうしても遅れそうな場合は、必ず電話連絡します。これをきちんとしないと一人前の社会人とは言えません。この基本的な生活習慣は、小さい頃から身に着けてないといざという時にできません。仕事上、色々な人と会ってきましたが、時間にルーズな人は、何をやってもだめでした。実体験です。逆に言うと時間に正確な人ほど信用がおけるということです。

*挨拶ができるということ
 コミュニケーションの第一歩です。"おはようございます""こんにちは""おやすみなさい"などの言葉は非常に大切です。これに付随して、お辞儀もきちんとできることが大事です。挨拶は、人に聞こえて気持ちが伝わるように大きな声でしなくてはいけません。何をいったか聞こえないようなら、挨拶とは言えません。相手の眼を見てきちんと笑顔で言葉をはっきり言いましょう。気持ちが伝わることが大事なのです。ただ、私は自分でも経験があるのですが、中学生くらいの時期は挨拶をするのが恥ずかしいと思う頃です。でも、めげずに、訓練だと思って元気に大きな声を出しましょう。

*恋愛について
 色々な考えがありますが、基本的に人間との付き合は、付き合っていて為になったり、啓蒙しあえるというのが本当のところです。自分を高めてくれたりするような付き合いが本物といえます。人を好きになることは良いことです。また、それは普通の人間の成長の当たり前のことでもあるのです。

* おしゃれについて
 最近の若い子のファッションはだらしないような気がしています。欧米人、中国人、及びロータリー財団での留学生たちは、奇異な目で見ているようです。これには私も同感です。いったい何がカッコいいのだろう?さっぱり分からないです。腰パンもだらしなく、だらけた日本を象徴しているかのようです。地べたに座るのも全く持ってかっこ悪く、実のところ、都会などのある程度の勉強ができるような、中学生、高校生は決してそんなことはしていないのも事実です。流行を追うのではなく、何が本当にカッコいいのか、何が本当に美しいのかという基準を自分なりに確立し、その審美眼をもってファッションにこだわって欲しいと願っています。

* 宗教
色々な宗教があります。キリスト教、仏教、ヒンズー教、イスラム教などがあります。
それぞれ人は、どんな宗教を信仰するかは自由です。自由であるがゆえにそこにはきちんとしたルールがあります。つまり、
1  宗教を信じることによってその信じる人が幸せになれるということ
2  自分の宗教観を人に押し付けないこと
3  自分も幸せになると同時に周りも幸せになるということ
4  新興宗教などで教祖がいちばん質素な暮らしをしていることが
  新興宗教の善し悪しの判断であるということ

  私が学生の頃、東京に出た時など変な宗教の勧誘を受けたことがあります。しかし、そういうものはほとんどだめでした。
* そしてまだまだ教えていきたいことが沢山あります。
  これから追々語ってゆくつもりです。


(2006.7.25)
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