トン先生のコラム  徒然 その5

8 祝日、休日

最近どうも休みが多いな〜〜と感じているは僕だけでしょうか?
週休二日制の企業も多い日本です。週休二日制の社会人の一年間の休みは2007年を例にとりますと約122日となります。一年間の約1/3が休みです。つまり3日に一度が休日となる計算です。"2日仕事をすれば、翌日休み!"計算上はあくまでもこういうことになります。もちろん週休二日制の企業人の中には、休日そっちのけで、休む暇無く働いて忙しくしている方もいらっしゃるとは思いますが、どうもやはり日本は休日が多すぎるということは否めません。もちろん成熟社会の一つの形であるとは思うのですが…。

 一般企業が週休二日制にした目的は、一日は、家族などとゆっくりくつろぎ体を休める日、もう一日は、自己啓発、自己向上に費やす日をつくるのためであると聞いています。
これはもちろんいいことだと思うのですが、人間はどうしても楽な方に流れがちで、自己啓発もなくだらだらと2日間過ごしてしまう傾向にあるのではないでしょうか。趣味ばかりに時間を費やしてしまう人も多いと思います。

 最近、日本の国力(経済力、人間力、政治力)が衰えてきていると思うのは僕だけではないはずです。中国、韓国、インド、ロシアなどの政治、経済成長はすさまじく、あと10年すれば世界の経済大国になるでしょう。その時、日本の世界における立場はいったいどうなっているのか?経済大国になるというのが至上主義ではありませんが、それでも、あまりに労働時間が少ないということは、日本の国力発展にとってマイナスであることは確かなことです。さらに少子化、ニートの増加、ゆとり教育が拍車をかけています。日本の優秀な人材はさっさと日本に見切りをつけて海外に流出しています。"日本は没落する"という本を書いた榊原氏の言う通りだと思います。行く先真っ暗な日本の将来です。

 ではどうすればよいのでしょうか?僕にも解決策は思いつきません。この多い休日に慣れてしまっている日本人は、今ある休日を減らして働こうとは思わないでしょう。一度、美味しいものを食べてしまったら、美味しくないものはやはり食べられないのです。
 僕は、残念ながらどうも日本は衰退の方に向かわざるをえないと思っています。そうなると、通貨としての円はどんどん安くなります。円安が進みます。そうすると日本人の生活も窮してくることが目に見えています。悪循環がどんどん進みます。困ったものです。どこかで断ち切らないといけないのですが…。

 考えるに、もし一つ勝機があるとすれば、二酸化炭素削減、温暖化防止を目的とするエコ世界を目指している国々は、健康志向がもっと強くなるところでしょう。つまり、世界中で病気にならないでより元気で長生きしたいという意識が高まってくると、必ず、美味しい、健康食としての日本食が注目されることになります。病気になりたくないという健康志向が、日本食を求めてくると思います。日本が生き残るとしたら、その食文化と自然を大事にする古き良き日本人の心の部分においてではないでしょうか。今僕はそう思っています。(2008,2,3)
←9 医食同源―根本的治療を求めて 7 食→