トン先生のほんねトーク : 日々に新たに 900 擦り傷の治療 3
日々に新たに 900 擦り傷の治療 3
沖縄では梅雨明けしたようですね。
本格的に夏到来!ってところでしょうか。
北陸は6月21日に梅雨入りしたようです。
北陸の梅雨入りは例年より9日ほど遅いようです。
さて、擦り傷の話の続きです。
最近では色々な創傷被覆材も開発されているようですが、一般の医療機関では昔からあるソフラチュールが良く使われています。
しかし、ソフラチュールだけだと、ソフラチュールが擦り傷の面にくっつきやすく、2,3日放置していると乾いてしまい、ガーゼ交換するときに剥がすと結構痛い。
じわっと出血もしてくる。
そして、せっかく表皮化しようとしている組織を一緒に剥がしてしまう(表皮化には逆効果)ので、何のための創傷被覆材か?って感じなのです。
で、僕はソフラチュールは使いません。
擦り傷はウェットにして治すのは大原則です。
当クリニックでは、軟膏をたっぷりつけて湿潤させて組織を保護し、組織とくっつかない特殊な被覆材を使用しています。
そして、2~3日に一度傷はきちんと観察する。
これもとても大事です。
擦り傷の部分はシャワーで濡らしてもかまいませんが、お風呂のため湯には浸けないように指導しています。
いまだに傷を濡らしたらダメという先生もいるのにはびっくり!
傷は洗わないとばい菌感染しやすくなるし、残念ですが創傷治癒のことが全然分かってないな~~とついつい思ってしまいます。
当クリニックでは、患者さんにガーゼ交換の仕方をきちんと教えて、通院は2,3日に一度くらいにしています。
2,3日に一度くらいはきちんと傷を診て、感染が起こっていないか、あるいは表皮化がうまく進んでいるかなどの判断を行うのです。
擦り傷や切り傷は放っておいてはいけないのです。
きちんと観察して傷の治りをコントロールすることが大切なのです。
コントロールすることよって傷を出来るだけ綺麗に治そうと努力しています。
何事もそうだと思いますが、悪くならないようにきちんと定期的に観察し、判断し、コントロールする。
ここが肝心だと思っています。