トン先生のほんねトーク : 日々に新たに 890 グロームス腫瘍
日々に新たに 890 グロームス腫瘍
さて、今日はグロームス腫瘍。
これは指の爪の下にできる血管腫です。
もちろん良性の腫瘍です。
症状は圧痛があり、指先が冷えると痛みが増します。
肉眼的には爪の基部が少し赤い程度。
レントゲンを撮ってみると、長い経過のものでは骨の圧排像があることもあります。
大きさは、ほとんどの場合3~5ミリ程度です。
治療は局所麻酔下に腫瘍を摘出します。
摘出後は、爪はほとんどの場合ちゃんと生えてきます。
ただ、完全に生え変わるには大体10か月くらい要します。
腫瘍があまり大きい場合には、摘出後に爪の変形をきたすこともあります。
教科書的には指先の爪に激痛があるということなのですが、臨床的な経験では、痛みがあっても日常生活にすごく支障があることはまれです。
冷水に浸けると痛みが増すのが特徴だと言われています。
基本的には小さな血管腫なので、取り去ってしまえば問題なく治癒が望めます。