トン先生のほんねトーク : 日々に新たに 953 慢性色素性紫斑
日々に新たに 953 慢性色素性紫斑
そろそろ夏休みも終わりですね。
この時期は夏休みの宿題に追われる子どもさんも多いのでしょうか?
さて、慢性色素性紫斑。
その漢方治療としてのファーストチョイスは、温清飲がいいと思います。
セカンドチョイスは桂枝茯苓丸ですね。
微小循環悪化は結局のところ於血ですので、こういう疾患には漢方治療の方が効果があるな~~と思っています。
温清飲の効能、効果には、皮膚の色つやが悪く、のぼせるものに用いるとあります。月経不順、月経困難、血の道症、更年期障害、神経症が適応疾患です。
どこにも慢性色素性紫斑とは書いていません。
しかし、要は於血なので血の道症の中に入る疾患の1つなのですね。
桂枝茯苓丸の効能効果もそうです。
体格はしっかりしていて赤ら顔、腹部は大体充実、下腹部に抵抗があるものの次の諸症状:子宮ならびに付属器の炎症、子宮内膜炎、月経不順、月経困難、帯下、更年期障害、冷え性、腹膜炎、打撲症、痔疾患、睾丸炎。
これだけだと、なんだ?ということになります。
慢性色素性紫斑とは書いていません。
よく考えると、2剤に共通するのは於血改善です。
この辺りも漢方薬の選択の難しいところだと思っています。