トン先生のほんねトーク : 日々に新たに 957 老人性乾皮症、皮膚掻痒症
日々に新たに 957 老人性乾皮症、皮膚掻痒症
朝夕涼しくなりましたね~。
家に帰ってお風呂の窓を開けて秋の虫の声を聞いていますが、外気が大分涼しくなったと感じるようになりました。
風邪などひかないように、季節の変わり目なので体調管理をしっかりしたいところです。
老人性乾皮症は、加齢によっておこる皮脂欠乏、発汗減少が原因です。
加齢による手足の冷えや四肢の循環障害も症状を悪化させます。
治療は保湿剤や抗アレルギー剤や抗ヒスタミン剤などですが、抗ヒスタミン剤は老人に特有の尿路閉鎖性疾患を増悪させることもあるので注意が必要です。
で、漢方薬を使うとなると。なんといってもファーストチョイスは当帰飲子。
当帰、芍薬、川芎、地黄、黄耆、荊芥、防風、何首鳥(カシユウ)、甘草などがその構成です。
効用、効能は冷え性のものの次の諸症:慢性湿疹(分泌物の少ないもの)、かゆみ。
証は、比較的体力の低下した人の皮膚疾患で、掻痒を主訴とし、分泌物の少ない場合に用いる。
皮膚が乾燥して湿潤していないもの。老人に適応されることが多い。
とあります。
黄耆は皮膚機能を高め、防風、蒺り子、荊芥は掻痒を止める配合です。
まさに、当帰飲子は老人性乾皮症の改善にピッタリの構成になっていると思います。