トン先生のほんねトーク : 日々に新たに 960 多汗症
日々に新たに 960 多汗症
なんだか今年は秋になるのが早いですね。
東京なんかここ最近ずっと低温の日が続いていますね。
1ヵ月季節が進んでいるようです、、。
去年はもっと暑くて残暑が厳しかったように思うのですが、その年、その年で随分違うものだな~と思ってしまいます。
これから寒くなりますが、ちょっとブルーです、、。
僕は皮下脂肪が薄いので寒いのダメです~。
外来をしていると、汗が頭から噴き出す、顔が汗だくになる~~とおっしゃる方が少なからずいらっしゃいます。
う~~ん、何かいい治療はないのだろうかといつも思うのですが、特効薬みたいなものはなかなかないようですね。
で、漢方医学的に考えてみると、異常に汗が出るのは一般的には虚証に傾いているということになるようです。
そうなると補気が大事だということになり、処方としては、補中益気湯、桂枝加黄耆湯が頻用されるようです。
桂枝加黄耆湯は特に上半身に汗をかく人に適応があるようです。
また、肥満で多汗症の方には桂枝加黄耆湯や防己黄耆湯がいいようです。
でもこれは先に肥満を解消するほうがいいか、。
寝汗が多く、口渇で特に頭に汗をかく場合は、桂枝加竜骨牡蛎湯などもいいようですね。
脂漏性湿疹で、顔に脂汗の多い方には黄耆建中湯+麻杏甘石湯。
試験の時に答案用紙が汗でベタベタになってしまう方には加味逍遥散も試す価値はあるようです。
頭頚部の多汗には防己黄耆湯も効くようです。
多汗症の治療は西洋医学ではまずできません。
緊張を和らげる薬はありますが、直接汗を止める西洋医学の内服薬はないと思います。
で、漢方薬に頼ることになります。
でも、効果は人によって良く効く場合とそうでない場合があるようです。
この辺も漢方治療の難しいところだな~~と思っています。