トン先生のほんねトーク : 日々に新たに 963 アロディニア

日々に新たに 963 アロディニア

今朝はとっても涼しくなりました。

半袖、短パンだとちょっと寒いくらいです。

今年は秋になるのが早いようですね。

そうそう、アロディニアというものがあります。

あまり聞きなれない言葉だと思います。

異痛症と言います。

通常では疼痛をもたらさない微小刺激が、すべて疼痛としてとても痛く認識される感覚異常のことをアロディニアというのですね。

国際疼痛学会の分類では、痛覚過敏とは分けて定義されています。

通常痛みと感じない刺激が痛みに感じる現象がアロディニアであり、通常痛みと感じる刺激がより強く感じる現象が痛覚過敏であるとされています。

この治療はかなり難しいと思います。

リリカ、NSAIDなどの内服をしたり、漢方薬では麻黄附子細辛湯を使ってみたりしますが、なかなか症状が改善しないことが多い。

手術部位の皮膚がが痛くて痛くてしょうがないということも多く、見た目には何も所見がないのが特徴です。

ケロイドや瘢痕が痛いという訳ではないのです。

こういう症状は本当に患者さんは辛いのだと思います。

医者や他人にもその痛みを分かってもらえない。

でも、なかなか確実な対処方法、治療方法がないところが難しい所です。

線維筋痛症と同じく、アロディニアは本当に治療が難しい疾患だと思います。