トン先生のほんねトーク : 2017年03月の記事
日々に新たに 815 老人性イボ
昨日が雨で暖かいと思ったらまた今日は寒くなりました。
西高東低の冬型の気圧配置、、。
雪降ってます、、。
この時期はこのパターンを繰り返してだんだん春に向かっていくのですね。
1か月後には桜の季節を迎える、、。
今年もまた桜を見ることが出来ると思うと、本当に自然と感謝の気持ちが湧いて来ます。
桜を愛でることができるなんた、このなんとありがたいことか、、。
老人性色素班や脂漏性角化症と並んで顔、首に多いのが老人性イボです。
詳細は以前のブログにもかなり詳しく書きました。
「老人性イボ1,2」と治療の方法や注意を書いていますのでご参考にして下さい。
http://tonsensei.exblog.jp/13521871/(老人性イボ1)
http://tonsensei.exblog.jp/13529813/(老人性イボ2)
老人性イボは擦ることによって増え、嫌だな~と思って触っていると大きくなります。
特に首の老人性イボは、気になって触っていると数も増えるし、大きさも大きくなります。
これも冷凍凝固で凍らせて取るのが保険治療になります。
もちろん、炭酸ガスレーザーを使って一気に取ることも可能ですが、保険が効かず治療費も高額です。
この治療は当クリニックではしていません。
ホクロ切除もそうですが、基本的に保険が効くものは保険適応で、美容目的の場合は自費診療で行っています。
もちろん、他の手術もそうですが、保険適応だからといって切除縫合に際し手を抜くことは絶対しませんのでご安心ください。
お金が沢山ある方ならはそれでもいいのでしょうが、日本には素晴らしい国民皆保険システムがあるので、少し時間がかかっても保険内できるものは保険治療をした方がいいと僕は思っています。
日々に新たに 814 老人性色素斑
昨日は休日当番医でした。
今回はさほど忙しくは無かったのですが、急患としては蕁麻疹とやけどが多かった。
で、今日は月曜日ですが、なんだかずっと仕事しているような感覚です。
やっぱり、1週間に一度休みがあるのは、リズムとして考えてもとてもいいシステムだと思います。
さて、シミのお話です。
老人性色素斑のレーザー照射後もきちんとした治療の継続が必要だということを述べました。
脂漏性角化症の冷凍凝固をした後もほとんど同じ経過をたどります。
つまり、かさぶたが剥がれて、1ヵ月くらいするとその部位がやはり茶色くなることが多いのです。
この茶色の色素沈着に対してもオリジナルクリームの塗布やビタミンCの内服を行います。
そして、これも半年くらいすると、色素は薄くなりほどんど分からなくなります。
老人性色素斑や脂漏性角化症はお肌の老化によって出てくるものです。
出来てまったものは取ればいいのですが、やはり予防も大事です。
予防としては、常々ビタミンCを内服し、紫外線を予防し、洗顔時には顔を擦り洗いしないこと(こすり洗い厳禁です)が大切になります。
そうやって普段からきちんとお肌のケアをしていると、シミの出現をある程度防ぐことが出来るのです。
やっぱり、普段のたゆまないお肌ケアがいかに大切かということですね。
日々のアンチエイジング努力に勝てるものはない。
ローマは一日にして成らずなのです。
日々に新たに 813 老人性色素斑
3月になって周りが明るくなったと実感しますね。
3月は学校の卒業式、入試などあって皆さん忙しそうです。
クリニックもその影響は受けますが、基本的には外来がとても忙しくなってくる時期です。
今日は土曜日でちょっと大変かもしれません。
老人性色素斑をレーザーで取った後のケアはとても大事になります。
約1週間後、しみは剥がれてピンク色か赤い状態です。
患者さんはとても満足そうです。
しかし、レーザー照射約1か月後、その人の肌質によって剥がした部分が茶色くなることがあるのです。
これはメラニンの過剰反応で、日焼けをすると皮膚が黒くなるのと同じ原理です。
稀ではありますが、はじめからあったシミより茶色が濃くなることもあります。
でもこれはシミの再発ではないのです。
そこをきちんと理解してほしい。
で、ここからきちんとケアしないといい結果は得られない。
何としても、半年~1年後に80%のシミがちゃんととれている状態に持っていきたいのです。
そしてこのことはレーザー照射前に口を酸っぱくして説明しています。
経過を説明したパンフレットも必ず渡しています。
照射後は、ビタミンCの一日1000ミリ以上の摂取も必要になりますし、オリジナルクリームのVCクリームやHA、HCクリームも塗りながら茶色が薄くなってくるのを待ちます。
そして、同じ人の顔でも、頬とこめかみのシミ取りをした経過は違うこともよく経験します。
頬が1か月後茶色になっても、こめかみの部分はピンク色で良好な経過をたどっていることもあります。
この理由は僕も良く分かっていませんが、恐らく、同じ人の顔の肌でも、メラニンの活性度が高い部分とそうでない部分があり、それが同じ人の顔でもそれが混在しているのが原因だと思います。
こういうことをシミ取りを希望する患者さんには良く分かっておいてほしいと思っています。
日々に新たに 812 老人性色素斑
”灯りをつけましょぼんぼりに~~”のひな祭りですよ~~。
女の子の成長と幸せを願う日ですね。
ひな祭りや端午の節句は日本の昔からある子供の成長と幸せを願うとてもいい習慣だと思っています。
そうそう、顔のシミの話に戻します。
患者さんは脂漏性角化症と老人性色素斑の区別がつかない方が多いようです。
もちろん両方が混在している場合も多々あります。
ダーモスコピーできちんと診断し、老人性色素斑にはレーザーを使用し、脂漏性角化症は冷凍凝固で治療します。
その他には、老人性のイボ(この治療については以前ブログに詳しく書いています)もあります。
これも液体窒素で凍らせて取ります。
老人性色素斑はシミ取りレーザーを使うと1回の照射で80~90%剥がしとることが出来ます。
IPLなどの光治療では何回照射してもシミはちょっと薄くなる程度でちゃんと取れません。
これは皆さまに是非知っておいて欲しい知識です。
老人性色素斑でも、古いというか長年放置しておいたようなものは色素の層が厚くなっているので、1回の照射では全部は剥がしとれない場合もあります(一回では表層の色素が邪魔して深層の色素までレーザーを到達させることができないのです)。
それと、老人性色素斑でも色の薄いものはレーザーには反応しないような場合もあります。
で、あまりに色が薄い場合は、オリジナルクリームのVCクリームやHA・HQクリームを塗りながらビタミンCと漢方薬内服で治療することになります。
つまり、老人性色素斑はある程度色が濃くないとレーザーが効かないのです。
また、肉眼的に同じような老人性色素斑に見えても、全体的にベターと色素があるものと、細かい粒子の色素が沈着しているものとがあります。
前者の場合は、約1週間で剥がれ落ちるのですが、後者の場合は剝がれ落ちない。
もちろん、後者の場合でも剥がれなくても次第に茶色は薄くはなってきます(半年以上かかります)。
僕はレーザー照射でのシミ取りを本当に沢山しています(もう20年もやっています~~)。
そういう状況なので(年間約400~500件のシミ取りを行っている)、様々な経験と知識を持っています。
シミの性格というか、状況に合わせて、あるいは患者様の予算にも合わせて、いつもベストの治療を提案しています。
日々に新たに 811 プリマベーラ
3月に入り院内の絵も架け替えました。
春はなんといってもボッティチェリ(1445-1510イタリアルネッサンスの画家でフィレンツエ派)のプリマヴェーラです。
毎年3月、4月には飾っています。
玄関の風除室にありますよ~~。
ご覧ください。
で、ちょこっと解説。
中央に、位置を高くして君臨しているのは、愛の女神ヴィーナスです。
右端には西風のゼフュロスがいます。
ゼフィロスは頬をふくらませ、青い顔をして、西風を吹かせ、春を運ぶ神。
ゼフュロスが抱きつこうとしているのはニンフのクロリス。
クロリスの口元から、花があふれ出出しています。クロリスは、ゼフュロスの手が触れると、フローラという花の女神に変身します。
クロリスの左隣には、変身し終わった女神フローラが、今にも足を踏み出そうとしています。
ゼフュロスはフローラに花園を与える。「春」の到来なのです。
左側の三人の女性は3美神です。
左の女神は「愛欲」、中央は「純潔」、右が「愛」の女神です。
左の「愛欲」と中央の「純潔」は、互いに見つめあい、対立しあっています。右の「愛」が二人の仲を取り持っていると言われているようです。
「愛欲」と「純潔」のあい反する性質を、「愛」で統一ししょうとしているのですかね。
キュービットは目隠しをしているますが、狙いを定めている場所は、「純潔」の頭上である。この目隠しが、愛の不確かさや、愛の負の部分を暗示していると言われています。
左端には神の使いであるヘルメスがいます。
右端のゼフュロスが暖かな愛の風を吹かし、神の世界に春をもたらすのに対し、ヘルメスがいることで人間と神の間に道を作ってくれて、人間界にも春の訪れを告げてくれるのです。
ヘルメスは上を向いて、頭上の霧を杖で払っている。理性の神でもあるヘルメスは、霊魂を曇らせる情念の闇を取り払っているとも言われています。
作品の題名は『春』なのですが、愛を讃える内容で、春=愛の季節を表現しているのだと思っています。
すみません、、。また話がそれてしまいました。