トン先生のほんねトーク
日々に新たに 911 虫刺され 3 蜂
最近の梅雨前線は怖いですね。
集中豪雨というか、土砂降りが長時間続く。
今日なんか九州北部では酷いことになっています。
大きな災害にならなければいいのですが、、。
虫刺され、、。
虫の種類は本当に多い。
蜂に刺されるのも日常的によく起こることです。
スズメバチ、アシナガバチ、クマンバチ、ミツバチ、アブなどなど、、。
蜂に刺されて患部が痛く、腫れるくらいならまだいいのですが、一番怖いのはなんと言ってもアナフィラキシーショックです。
1回目に刺されたときには症状が軽くても、2回目はかなり要注意。
一回目で体の中に抗体が出来てしまった場合には、2回目で重篤なショックを起こすことがあるのです。
これはなにも蜂に限らず、食物アレルギーの方にも起こりえます。
これに対しては、エピペンという注射があります。
このエピペン。
アナフィラキシーショックを起こす可能性がある人は携帯する方が良いと思っています。
救急車を呼んで、来るのを待っているうちにショックで死に至る場合もあるからです。
急激な血圧低下、呼吸困難になる前にエピペンを皮下に注射して難を逃れなくてはいけない。
エピペンは医療機関で処方できるものです。
個人的に心配な方で、山や海に行く方は、ぜひ持っていて欲しいと思っています。
日々に新たに 910 虫刺され 2 結節性痒疹
今日は小雨だったので歩いて来れました。
でも、この時期歩くと汗だくです、、(汗)。
まあ、梅雨なのでしょうがないですね。
すねや足をブユに刺されると長期にわたって痒みが続き、虫刺部が硬くしこりになってしまうことがあります。
これが結節性痒疹といわれるものです。
足の十数か所に赤茶色のしこりが出来て、時々無性に痒くなり、ついつい掻いてしまう、、。
この悪循環が結節性痒疹になってしまう原因です。
大事なのはとにかく掻かないこと。
痒くなったらすぐにステロイド軟こうを塗る。
これを繰り返さないとまったく治らなくなります。
スカートを履く女性には結節性痒疹は大敵です。
1センチくらいの茶色いしこりがとても目立つからです。
結節性痒疹の炎症が治まっても、茶色いしこりはなかなか消えてくれません。
この状態はもう皮膚線維腫になってしまっている状態です。
この茶色の硬いしこりを無くすには、手術以外にはありません。
皮膚線維腫は切除縫合して取り去ってしまいます。
縫合線は全く目立たないわけではありませんが、丸いしこりが縦の幅1ミリくらいの白いすじになるのでかなり目立たなくなります。
実際はこうなる前に対処する。
つまり、すねなどをブユに刺されたら、なるべく早めに皮膚科を受診して、結節性痒疹にならないようにしなくてはいけないということです。
日々に新たに 909 虫刺され 1 リンパ管炎
台風が接近してきました、、。
今朝はゴミ出しして歩こうとしたら、暴風雨、、、。
家に引き返して車で来ました。
北陸は直撃は免れるようですが、梅雨前線が活発になって、今日はきっと暴風、大雨だと思います。
気をつけないと、、。
こんな日は、やっぱり車は便利だな~~って思います。
そうそう、この時期の皮膚科外来には虫刺されで来院される方がとても多くなります。
もちろん、病院に来るくらいですから、刺された部位がパンパンに腫れていて、痛みも伴い、足などの場合は歩くのにも支障が出るような場合も多い。
特に子供さんの場合は、結構腫れることが多いので注意が必要です。
蚊でも、足背、すね、手背などを刺されるととても腫れることがあります。
治療としては、患部にステロイド軟膏を広めに塗って、リバノールや生理食塩水で湿布して包帯を巻いたりします。
あまり腫れが酷い場合には、抗アレルギー剤を内服することもあります。
虫刺されの後にリンパ管炎を起こしている状態なのですね。
腫れは3~4日続くことも稀ではありませんが、1週間もすると落ち着いて来ます。
虫の種類にも寄りますが、ブユ、オロロなども結構腫れる虫です。
もちろん、蚊に刺されても結構腫れるお子さんもいらっしゃいます。
単なる虫刺されで、ムヒのようなもので痒みと腫れが収まるならいいのですが、あまり腫れるような場合にはやはり医療機関を受診した方が良いと思っています。
日々に新たに 908 刺創 3
しっかり梅雨~~です。
歩いて来ると湿気と汗がまとわりつきます~~。
去年もこの時期同じこと言っていたような、、(笑)。
そうそう、刺創、、。
夏の海に出かける時はお気をつけください。
磯遊びなどでは、誤ってウニを踏んでしまうことが多いようです。
ウニの棘はもろくて、つまんでもすぐにボロボロになり、摘出出来ないことが多いのです。
足の裏に刺さった時には、多数だし、なかなか取れません。
歩くのにも痛いし、、。
化膿しやすいし、、。
磯を裸足で歩くのは絶対止めて欲しいと思います。
せめてビーサンを履いていて欲しい、、。
あ、そうそう海岸や防波堤で釣りなどをする場合も要注意です。
すねや足の甲などをブユによく刺されます。
小さなハエみたいなものはブユです。
これに刺されてしまうともう大変!
数十か所刺されて帰って来て、痒くて夜も眠れず、どうしようも出来なくなって皮膚科を受診する人も多くいます。
ブユやオロロに刺されると痒みが半端じゃなく、なかなか治りません。
これからの時期、海や山に行く人が増えますが、ブユには特にお気をつけ下さい。
虫刺症も刺創かな??
日々に新たに 907 刺創 2
今日から7月です。
今年の後半戦開始といったところでしょうか、、。
なんだか1年があっという間です。
これから暑い夏を迎え、蝉しぐれ、そして実りの秋を迎え、秋の虫の声、紅葉、落葉、忘年会シーズン、クリスマス、、そして新しい年が明ける、、と続きます。
毎年のことですが、感覚として、やはり日が短くなっていくよりも日がだんだん長くなる方がいいな~なんて思っています。
さて、刺創。
バラのとげが刺さったり、木の屑が刺さったり、ガラスが刺さったり、魚の骨が刺さったり、ミシン針を刺したり、釘を踏んだり、海にってウニを踏んだりと様々なケガの患者さんが来院されます。
治療はもちろん刺さったものを摘出することなのですが、刺さったものが透明で1ミリくらいだと本当に摘出に難渋します。
例えば、バラのとげや魚の細い骨、小さなガラス片の摘出はかなり難しい、、。
患者さんはなんとかして自分で取ろうと思って家で頑張るのですが、なかなか取れない、、。
刺さったその日のうちに来院してくれればいいのですが、2,3日経ってまだチクチクすると言って来院される方も多いのが現状です。
一応、まずは拡大鏡を使い、照明を当てて、細い針とピンセットで異物摘出を試みます。
これも患者さんが痛みを訴えないレベルで、そ~~と異物を抜き去ろうとします。
異物が深い場合は、患者さん痛がらないように局所麻酔をしています。
その時点で、局所麻酔をして異物を取りされればいいのですが、刺創後1週間も経っているような場合は、異物がある部分を切り取って縫合する場合もあります。
クリニックでは、日常診療で様々な刺創を治療しています。
はやり治療する側の意見としては、モノが刺さって抜くのが難しそうなら、そのままあまりいじらず、その日のうちに来院して欲しいな~と思っています。