トン先生のほんねトーク
日々に新たに 896 霰粒腫
先週の土曜は金沢大学整形外科の同門会でした。
今回はいつもにも増して参加人数が多かったように思います。
いつも思うのですが、金大整形外科同門会は本当に素晴らしい結束力なんです。
僕は平成4年に同門会員になりましたが、もうかれこれ25年になります。
なんと4半世紀、、(汗)。
時が経つのは本当に早いな~~と思ってしまいます。
そうそう、霰粒腫というのもありました。
主に上眼瞼に出来ますが、下眼瞼のこともあります。
霰粒腫は腫瘤であって腫瘍ではありません。
眼瞼瞼板の中にばい菌感染が起こり、それが出来物のようになって赤く腫れる。
治療はまず、抗生物質の内服なのですが、これがなかなか効いてくれない。
当クリニックでは、最近ではまず抗生物質も出しますが、漢方薬の排膿散及湯も一緒に内服してもらうようにしています。
これで、感染が収まって腫瘤が小さくなればOKです。
瞼の出来物なので眼科を受診する方も多いのですが、眼科では抗生物質内服と抗菌目薬の点眼を主体としているようで、なかなか治らないことが多いようです。
で、鬱陶しいし、赤く目立つのでなんとかして欲しいと当クリニックを受診する方も多くいます。
あまりに経過が長いものは、局所麻酔下に腫瘤の中の不良肉芽を掻き出す手術を行います。
再発はまれです。
縫合線はほとんど分からなくなります。
霰粒腫は初めから形成外科を受診した方がいいのではと思っています。
日々に新たに 895 ホクロの病理検査
早朝の天気予報を見ていて思うのですが、今年の夏至は6月21日のようですが、日の出時間が大阪で午前4時44分のまま、このところ全然変わりません。
日の入りも午後7時13分でほぼ変わらず、、。
毎年この時期はこういう感じなのかな~~なんて思いながら日の出日の入り時間をみています。
ちなみに、6月17日、今日の金沢の日の出は午前4時35分、日の入りは午後7時14分だそうです。
日照時間は14時間39分。
今年の1月の日の出は午前7時6分、日の入りは午後4時48分。
日照時間は9時間42分。
随分違うものですね、、(ほぼ5時間の差)。
気になってちょっと調べてしまいました、、、(笑)。
そうそう、皮膚皮下腫瘍です。
そういえば、最近ホクロの相談が多いです。
足の裏や手のひらのホクロは要注意なのですが、顔のホクロや体のホクロが大丈夫かどうか見て欲しいという人が随分増えているように思います。
確かに、人の習性として、一旦気になってしまったらなかなかそのことが頭から離れないという部分はありますね。
悩んでいるならさっさと診てもらって安心したい、、。
もちろんいつもダーモスコピーできちんと確認していますが、ほとんどは大丈夫なホクロです。
たまにちょっと怪しいな~と思うものは、切除縫合による摘出術をお勧めしています。
病理検査は全例に行います。
そして、ちょっと怪しいと思ったら、やはり病理検査の結果は境界型母斑(junctional tipe)だったりすることもあり、きちんと取り去って良かったな~と思うことも時々あります。
境界型母斑(junctional tipe)は、悪性化する可能性があるのできちんと取った方がいい母斑(ホクロ)なのです。
日々に新たに 894 唇の腫瘍
今日は鮎解禁日なようです。
犀川を渡る時、太公望たちが竿を出していました。
毎年の光景ですが、今年は釣り人の数が少ないような気がしました。
今年は犀川は鮎が少ないのでしょうか?
鮎釣りをしている人を見ると、自分の小さい頃のことを思い出します。
古座川で鮎釣りをしていた映像が蘇ってきて、あの頃は楽しかったな~~ってなんだか心がほんわかします。
さて、腫瘍ですが、当クリニックで治療する腫瘍としては大体今まで書いてきたようなものが多いと思います。
あ、そうそう、唇の血管腫(赤く膨れたできもの)やホクロもよく摘出しています。
唇にはブヨブヨした粘液嚢腫というのもできます。
粘液嚢腫に対しては、始めは冷凍凝固で1週間に一度、数回治療しますが、それでも凹まない粘液嚢腫は摘出します。
これも簡単な手術です。
唇の部位に出来やすい腫瘍は、粘液嚢腫、血管腫、色素性母斑などです。
いずれも治療は摘出なのですが、唇の部位は縫合線がほとんどわからなくなります。
腫瘍の大きさにも寄りますが、1センチくらいのものを摘出しても唇の変形もほぼ残さず治療できます。
先日も下口唇に血管腫のある患者さんがいらっしゃいました。
本人は今まで2件医療機関に行って、一つの医療機関では悪性じゃなからそのまま様子を見て下さいと言われ、もう一つの医療機関では、摘出すると唇が変形すると言われ、困り果てていました。
僕が「摘出は簡単です。唇の変形も残りません」と言ったら、「ほんとですか~~?」とまだ半信半疑な様でした。
僕自身は沢山手術をしてきているので確信をもってそういうのですが、どうしてほかの先生はそんなことを言うんだろう?と不思議でなりません。
自分が手術したくないからでしょうか?
治療が面倒なのでしょうか?
自分が責任を負うのが嫌なのでしょうか?
とにかく良く分かりません、、。
唇の血管腫は目立ちますし、ちょっと傷つけると出血がなかなか止まらない。
もちろん悪性ではないですが、やはり摘出した方が良いものだと思います。
日々に新たに 893 ボーエン病
今朝はまだ気温が低いですが、空気が済みきっています。
遠くの山々まで綺麗に見えました。
朝日に照らされた山々はとても綺麗です。
夏が近いこの季節!
日本に生まれて良かった~~ってついつい思ってしまいます(笑)。
そうそう、皮膚腫瘍。
書いているとついついあれも書いておかなきゃと思うものですね。
ボーエン病というのもあります。
皮膚の出来物で、どうも怪しいので取った方がいいな~~と思って摘出すると、ボーエン病だったりすることがあります。
もちろん、皮膚腫瘍は、なんだかちょっと怪しいと思った時には、腫瘍辺縁から2~3ミリ離して切除縫合します。
日々に新たに 892 外骨腫
今日も気温が低いですね~~。
昨夜はあまりに寒いので、ついつい暖房入れてしまいました、、。
朝の筋トレの時にはTシャツ一枚なので、部屋が寒いとスムーズに筋トレできません、、(汗)
6月中頃なのに~~~って感じですよ、、。
全く!って感じ。
去年もこんなんでしたっけ??(汗)
そうそう、皮下腫瘍ではないのですが、骨の腫瘍で外骨腫というのがありました。
形成外科が扱う外骨腫としては、前頭骨に発生するものが多い。
おでこにポコッと硬いふくらみがあります。
触っても動かない。
で、これは外骨腫だなという判断になります。
もちろん良性の腫瘍です。
治療は摘出。
局所麻酔下に、腫瘍をはつり取るというか、ノミで削るというか、、。
痛そうに思う方もいるでしょうが、麻酔をしているので全然痛くない。
ただ、おでこのところでカンカン音がしますので、患者さんはちょっと嫌かもしれません、、、(汗)。
要するに、骨の出っ張っている部分を削り取る感じです。
手術時間は約30分。
再発はほとんどありません。
また、前頭骨本体を傷つけることもありません。
術後は少し腫れますが、3週間もすれば膨らんでいた硬い骨がなくなり、すっきりした前頭骨のカーブになります。
外骨腫摘出はさほど難しくない手術の部類に入ります。
もちろん、砕けた外骨腫は病理検査に出して、良性であることを確認します。